時間がもう少しあって、身体も快調のときは、もう一つ先の太白山まで足を延ばして、てっぺんから海を見るっていうのも、僕はよくやるけれど、でも森の中の道を、ただぶらぶらとあっちこっち歩きまわってみて、小鳥を観察する建物のはじっこの階段に腰を下ろし、熱いお茶を飲む方が、断然良いな、本当はね。できるだけゆっくり、かつ静かにお茶を飲んでいると、すぐ目の前の枝にシジュウカラがとまって、こ首をかしげてこっちを見ている、なんて事がおこったりするので良いんだな、これが。時間がポッとできたときに出かけていって、数時間、ぼんやりしてくることができるところが、僕には、ここ以外にも、何カ所かある。何かするためにそこに行くのではなく、なにもしないために行く場所っていうのを、みんなも家の近くに探してみると良いと思うな。
で、本当は、やたら忙しくてストレス溜まるぜって時に、そこの風をちょっと思い出してみるってのが、もっと楽しいんだけどね。