本当はね、問題はそこにあるのではない。自分がそれで良いと考え、納得したのなら、服なんて、何着たって良いのよ。似合うからいい、だらしなくみえるからいけない、という問題ではなく、人が、自分で考えて、自分で行動する楽しさとすごさを、保証されているかどうか、ということが、どうも良くわからない理由で規制されていると、僕達はなんだか面白くないと感じるのだと思う。これって、結構人間の基本的な人権にかかわってくる問題だと、僕は、思うな。僕が高校生だったころ、日本中の高校生が、誰かに決められてしまっている制服や規則なんかを、もう一度点検しなおそうぜ、という運動をおこして、いくつかの高校では制服を止めてしまった。その結果が、その当時の僕達の思いをはるかに越えて、今ここにある。冷静にみれば、結構いい線いってるんだと、僕は思う。今時の子どもたちは、と、繰り返すのではなく、このレベルでの文化と意識の伝達をこそ、大人はする時期に来ていると、お父さんとしての僕は思う。