平成10年8月1日

 さて、夏休みだ、夏休みは長いけれど、休みなのだ。だから、まず休もう。
 なぜか、僕の周囲では、他の日はまったくしないのに、夏休みになったとたん、毎朝6時起きで体操が始まる。朝の体操が好きな人には申し訳ないが、いったい、これは、なぜなのだ?僕が小学校に入る前から(もう40年以上も前だ)続いているこれには、何かとてつもなく深い理由がかくされていルのだろうか。それとも、僕が思っているよりはるかに大勢の日本人が、〝夏休み(だけの)〟朝の体操が好きなのだろうか。長い休みの最初の日、特に予定がなければ、僕は普通、自然に目がさめるまで寝ている。家族はみんな出かけてしまっているだろう。洗濯機を動かしながら食事をし、新聞を見ながら便所に行きつつ軽く掃除をし、ひととおり家の仕事が済んだらお茶をたて、それを飲みながら、今日は何をするかなと考える。いろいろ考えているうちに昼が過ぎて、近くの本屋をのぞきに行っているうちに日が暮れてきて、「ま、明日も休みだからいいか」と、何かグウタラしているうちに眠くなって寝てしまう。こんな感じで3日間程過ごし、それからおもむろに「ううむ、これではいかん」と、何か遊ぶ計画をし始める。ま、こんなもんだよな、普通は。
 さて、どうして、子どもはこのようにしてはいけないのか。子どもは、毎日そうしてる、というのは、彼らをよく見ていない大人なのであって、普通の日、彼らはけっこう忙しい。なぜ、子どもたちはそうしていけないかについて、僕はあまり明快な理由を見つけられないでいる。大人のための理由はなんだかありそうだけれど、それは子どもの理由ではない。長い休みについて、大人は子どもと一緒に、その考え方、使い方を検討する時期にきているのではなかろうか。