
ふと思いなおすと、こういうことが最近けっこう多い。ドリームズ・カム・トゥルーの人たちが歌う曲や、沖縄の若い人たちが静かに歌う歌のいくつかを聞いて、「ううむ、そういうことなんだよなぁ、本当に」と、僕は知らないうちに静かに感動し、涙が流れていたりする。
僕とおかみさんが、2人で、何かいろいろ若気の至りを繰り返しながら、社会のかなで生活というのを始めたころにこんな歌があったら、僕たちはそうとう力づけられたのになぁ。この人たちの言葉は、僕たちがあの頃の心の中に強く持っていて、しかしその時代ではこういう言葉にすることができなかった、大切なものだったのではなかろうか。
日本語が乱れている、らしい。人々の心も、何かめちゃくちゃになってきている、という。だとしても、こういう言葉を紡ぎだせるようになってきたというのなら、ま、それもなかなかいいんじゃないかと、僕は考えている。