
ほらこのへんまでは、美術館も一緒でしょ。しょっちゅう行くわけではなくて、ひょっとすると一生行かなくてもすんでしまえて、でもあると何か安心で、子どものころ遠足で行ったことがある、ね?。ただ、警察や消防署の仕事っていうのは、すぐ思い付くけれど、美術館に関しては、すぐにはうかんでこないというところが、違うところなんだと思うのね。消防や警察の社会的な意味なんかわからない時期、僕らは遠足で救急車を見たり白バイのお巡りさんに会ったりする。そして、なんだか嬉しかったでしょう?美術館もそうなるといいんだがなぁと、ぼくは考えている。
美術館なんか、なんだかよくわからない時期、世の中に美術館という、なんだかちょっとへんてこな場所があって、へんなおじさんが一生懸命難しいお話をしてくれたという記憶だけでもいいから、彼らに与えておきたい。大人になって、ふと「あぁ、美術館なんていうのあったなぁ。」と思い出して、行ってみることに抵抗のない人。こういう人がもう少し増えてくれると、そうとう世の中楽しくなると思うんだがなぁ。