平成3年4月27日

 なにしろお休みの日が同じなので、なかなか行けなかった「仙台市科学館」に、この前やっと行くことができました。面白かった。あえて言いますが、はっきり言って、子どもと行くのなら、美術館より科学館でありましょう。科学館を含めて動物園や水族館なんかが面白いのは、そういう所が、遊びなんだかお勉強なんだか判然としないまま、しかし面白いと言うところなんだと思うんだな。生活のなかの疑問を解決し、そこから得た情報を使って、再び生活を見直して行くって言う様な意味での「勉強」は、すごく面白いんだがなぁと言うことを、僕は子どもたちに伝えておきたい。
 子どもたちは、すでにここに来たことがあったのですが、今度僕と一緒にまわってみて、再び面白がっていました。子どもたちと一緒に科学館をめぐり歩いてみると、思春期以前の人たちに必要な情報や知識というのは、極端な言い方をすれば、自然科学がそのすべてではないのかなぁと思えてしまいます。僕の家ではお姉さんは中2になりましたから、人との関係からアプローチした自然科学についても会話は弾み、動物としての1人の人間の、外側からと内側からとのせめぎあいのうえにある物事の認識についてと言うような、なにやら深そうな事柄についても、理屈っぽいお父さんは考えてしまったりしたのでした。
 科学館を楽しむ秘訣は、めげずに解説の文章を読んで、みんなでどういういことなのか検討しながら展示物を見てゆくこと。展示されているものはゲームではないということをきっちり確認しておいたうえでやるって事かな。
 なにはともあれ、この次は、僕1人で1日ゆっくり見に出かけることにしようと、お父さんは密かに考えているのです。