
でもねお父さん、子どもたちの方から考えてみたことある?僕が子どもだったら美術館にみんなで行って、僕たちの相手をしてくれる大人の人が、半ズボンにアロハシャツ姿で出てきて「やあ、よく来たね」とか言われたら、ただそれだけでも、わくわくしてしまうと思うけどなあ。そんなわくわくから始まる美術館の見学やお話って、考えたことある?そして反対に、出て来た人が暑い日なのに、白いYシャツにネクタイをしてスーツを着ていたときのことも考えてみるといいと思うの。
大人が子どもを教育しようとする目的は、大人が扱いやすい子どもを作るためではもちろんない。人間を含めた地球という星全体にとって、良いことのできる成熟した大人を作るためにしているのである。ちょっと大上段過ぎるかもしれないけれど、どうだろう、もうこのぐらいのレベルで物事を考えないと、本当に僕たちはこの地球上からいなくなってしまうのではないか。
暑いときには、涼しい恰好をして活動をする、というのは人間としてごく当たり前のことで、「きちんとした恰好をしなければいけない」という人たちのあたりからこそ、そのキチンということについて、きちんと考え、変わり始める時期が来ているのではないかしら。